狂犬病に使用できる薬はどの種類がありますか?
狂犬病は哺乳類の神経系を攻撃する致死性疾患で、感染した動物の噛み傷や引っ掻き傷、唾液への接触で人に感染します。ウイルスが脳や脊髄に到達するまで約10日かかりますが、その間に適切な治療を受ければ進行を止めることが可能です。曝露直後に投与すべき薬剤は主にワクチンと免疫グロブリンの2種類です。
Imovax Rabies(イモバックス・ラビーズ)
サノフィ・パスツール社が製造する狂犬病ワクチンです。曝露前の予防接種はもちろん、曝露後にも使用できます。通常は1か月間にわたり5回の接種(0日、3日、7日、14日、28日)で免疫を形成しますが、既に予防接種を受けている人が再曝露した場合は、2回の追加接種で済みます。感染後10日以内に投与すれば、ウイルスの増殖を抑制し、致死率を大幅に下げることが期待されます。
Rabies Immune Globulin(RIG)
RIGは抗体を含む免疫グロブリン製剤で、米国では Bayrab、HyperRAB S/D、Imogam Rabies‑HT といった商品名があります。曝露直後に1回だけ投与し、体内に入ったウイルスの拡散を防ぎます。通常はImovax Rabiesと併用し、ワクチンが免疫を形成するまでの間に即時の防御を提供します。
RabAvert(ラババート)
Chiron Behring 社(現在はバイオロジック社)製の狂犬病ワクチンです。Imovax と同様に予防と曝露後の治療の両方に使用できます。接種スケジュールは3回投与で、初回投与後7日目に2回目、2回目から2〜3週間後に3回目を行います。
