ウィルソン病の治療法
ウィルソン病とは
ウィルソン病協会によると、世界で約3万人に1人の頻度で発症します。体内で銅を適切に代謝できないため、銅が過剰に蓄積し、肝臓の肝硬変や脳の精神・神経症状を引き起こします。
治療の基本方針
- 低銅食を始める
銅の摂取を減らすことで、体内蓄積を抑制します。チョコレート、レバーや臓物、貝類、乾燥豆類、きのこ類は避けましょう。
- 薬物療法の理解
ウィルソン病の治療には、生涯にわたってD-ペニシラミンまたはトリエンチン塩酸塩を服用します。これらは組織中の銅を除去します。
- ビタミンB群の補給
D-ペニシラミンやトリエンチンで銅が排出される際にビタミンBが枯渇するため、銅を含まないビタミンB複合剤を摂取します。
- 亜鉛アセテートの利用
亜鉛は腸管での銅吸収を阻害し、銅の排泄を促進します。血中遊離銅が10µg/dL未満に低下した後の維持療法として、また症状が出ていない陽性者の第一選択薬として使用されます。
- 薬剤の併用に注意
亜鉛アセテートはD-ペニシラミンやトリエンチンと同時に服用できません。併用すると銅に対する効果が失われます。
- 副作用への対処法
亜鉛アセテートは開始時に吐き気を起こすことがありますが、通常は軽減します。朝食に少量のたんぱく質(例:薄切りの七面鳥)を添えると緩和できます。ただし、炭水化物(パン等)と一緒に摂取しないでください。
