脳卒中の症状と行動
脳卒中(ストローク)は、脳への血流が途絶えることで起こります。原因や症状は様々で、感覚、運動、言語、思考、感情などに影響を及ぼします。多くの場合、体の片側に麻痺や脱力が残り、長期にわたり生活に支障を来すことがあります。
原因
- 血栓(血液の塊)が脳の動脈を塞ぐことが最も一般的です。
- 塞栓性脳卒中は、動脈壁から剥がれたプラークが血流に乗って脳内の血管に詰まることで起こります。
- 脳出血は血管が破裂し、周囲の組織に血液が漏れることです。
- くも膜下出血は、異常血管や動脈瘤から血液が漏れ出す状態です。
- 血管炎性脳卒中は血管が炎症を起こし腫れることで発生します。
- 片頭痛に伴う血管収縮が原因で起こることもあります。
認知機能の変化
- 記憶障害や認知症、問題解決やコミュニケーションの困難が見られます。
- 脳の記憶領域が損傷すると、単純な作業すら実行できなくなることがあります。米国脳卒中協会は「脳卒中患者は作業の開始方法が分からなかったり、手順を混同したり、何度も行ってきた作業を忘れることがある」と報告しています。
言語障害
- 失語症は主に左半球の損傷で起こり、言語表出、聴覚理解、読書・書字・数的処理に影響します。
- 運動性言語障害は筋力低下や協調性の欠如により、言葉が不明瞭になる症状です。
感情の変化
- 感情を司る脳領域が損傷すると、感情の不安定さ(情緒不安定)やムードスイングが起こります。
- 無関心(無感動)になる患者もおり、うつ状態と混同されがちです。
意識と知覚の障害
- 体の片側の筋力・感覚・運動が低下し、左側が障害されると「無視(neglect)」が起こります。無視は、麻痺した手足を自分のものと認識できない、食事の一方の側やページの一方の文字を無視するといった状態です。
- 視覚・触覚・運動・思考が同時に障害されるため、患者は身の回りの物を認識できなかったり、近視・遠視が出現したりします。
支援の方法
- 患者の性格変化や身体的障害への対応は大変です。介護者はカウンセリングやサポートグループの利用を検討しましょう。
- 自分の感情をコントロールし、患者があなたに怒っているわけではないことを理解してください。肯定的で支援的な姿勢を保ちつつ、許容できない行動は明確に伝えます。
- 患者を適度に気をそらせ、リラックスさせることで双方の落ち着きを保ちます。ポジティブな強化を用いて、患者が自らの制限を受け入れ、自己管理できるよう促しましょう。
