ミニストローク(一過性虚血発作)とは何か?
ミニストローク(一過性虚血発作、TIA)は、数分から数時間で症状が自然に消える脳の一時的な血流障害です。多くの場合、本人は発作が起きたことに気づきません。大きな脳卒中と異なり、24時間以内に症状はほぼ回復し、影響を受けた部位(例:右脚)の機能は元に戻るか、むしろ改善することもあります。
脳の機能
脳は体の運動や感覚を司ります。右脳は左側の体を、左脳は右側の体を制御します。左前頭葉のブローカ野は言語、後頭葉は視覚を担当し、小脳はバランスと協調運動を調整します。これらの領域が頸部前方の頸動脈からの血流が途絶えると、虚血性発作(TIA)や脳卒中が起こります。
原因
TIA が起きると、脳への血流が一時的に遮断されます。主な原因は以下の通りです。
- 頸動脈や心臓の動脈の狭窄
- 血栓が脳血管に流れ込むこと
- 高血圧による血管障害
医師はリスク評価のために、血圧・コレステロール・血糖値・家族歴などを詳しくチェックします。
症状
TIA の症状は脳卒中と同様で、急に以下のような障害が現れます。
- 言語障害(言葉が出にくい、聞き取りづらい)
- 視覚障害(視野が狭くなる、二重に見える)
- 運動障害(片側の手足が動かしにくい)
- 小脳が関与する場合は、バランス感覚の低下、歩行困難、めまい、転倒など
大きな脳卒中のリスク
TIA は将来の脳卒中の警告サインとされ、約3分の1の患者が数日から数か月以内に実際の脳卒中を起こします。発作の原因を特定し、適切な治療を行うことで、重篤な脳卒中を予防できる可能性があります。
健康管理は予防の鍵
脳卒中予防のために次の生活習慣を心がけましょう。
- 禁煙または喫煙をやめる
- 定期的な運動とバランスの取れた食事
- 血圧・コレステロール・血糖値を定期的にチェックし、異常があれば医師の指導を受ける
上記の症状や異常を感じたら、すぐに 911(日本では 119)へ連絡し、救急医療を受けてください。神経系の障害は時間が経過すると回復が難しくなるため、早期の対応が重要です。
