良性頸部腫瘍

種類

成人で最も一般的な良性腫瘍は、耳下腺にできる混合性腫瘍(多形腺腫)です。白人の中年男性に多く見られるワーシン腫瘍(乳頭状嚢胞腺リンパ腫)は、耳下腺の尾部に発生し、喫煙と唯一関連付けられる良性腫瘍とされています。

小児で最も頻度が高い良性頸部腫瘍は血管腫です。血管腫は血管の増殖による腫瘍で、生命に危険はありません。胎児期の第3トリメスターに形成が始まり、30%は出生時に、残りの70%は出生後数週間以内に現れます。悪性化は極めて稀です。

脂肪組織にできる良性腫瘍として脂肪腫があります。皮下にできることが多く、体のどこにでも発生します。神経腫瘍(神経鞘腫、神経線維腫、神経腫など)は主に上腕や頸部に現れ、初期は良性ですが、まれに悪性化することがあります。

発見のきっかけ

多くの場合、良性腫瘍は無症状です。洗顔やひげ剃り、かゆみをかく際に偶然触れたことがきっかけで見つかります。診察では、固くて動きがあり、押すと痛みがない単一の腫瘤が確認されます。

診断

CT検査は腫瘍の大きさや範囲を正確に把握できますが、良性か悪性かは区別できません。MRIはコントラストが高く、良性腫瘍の評価に優れています。確定診断には細い針を用いた吸引生検(FNA)が推奨され、切開生検は腫瘍の拡散リスクがあるため避けられます。

治療

基本的な治療は、腫瘍を周囲の正常組織を少量含めて完全に切除することです。必要に応じて顔面神経の解剖も行います。良性腫瘍は完全切除すればほぼ治癒します。

合併症

血管腫は自然に退縮することもありますが、外科的切除が必要な場合は腫瘍の大きさや位置に応じて軟部組織の再建が必要になることがあります。最も一般的な合併症は顔面神経損傷で、術後の表情障害につながる可能性があります。

腫瘍 - 関連記事