下垂体腫瘍の原因は?
頻度
下垂体腫瘍は全人口の約20%に見られ、脳腫瘍全体の約15%を占めます。ほとんどは良性です。
原因
原因ははっきりしませんが、遺伝的要因が関与していると考えられています。低血糖、副腎腫瘍、下垂体腫瘍、胃潰瘍、副甲状腺機能亢進症、腎臓結石などの家族歴があるとリスクが高まります。
遺伝性
多発性内分泌腫瘍症1型(MEN1)は、下垂体だけでなく他の臓器にも腫瘍を引き起こす遺伝性疾患です。DNAの変異により腫瘍が発生し、症状は幼少期に始まることもありますが、20〜30歳でピークに達します。女性にやや多く見られます。
症状
下垂体腫瘍は多様な症状を呈し、診断が遅れがちです。以下のうち3つ以上が当てはまる場合は検査を検討してください。
- 不妊または性機能障害
- うつ状態
- 乳汁分泌(乳漏)
- 成長障害
- 骨粗鬆症
- 手根管症候群、関節痛
- 月経不順・無月経、早発閉経
- 出血が止まりにくい、筋力低下、疲労感
診断
血液検査や尿検査に加えて、MRIで画像診断を行います。遺伝子検査で下垂体腫瘍に関わるDNA変異を検出することも可能です。
治療
主な治療は外科手術で、必要に応じて放射線療法や化学療法を併用します。腫瘍の経過観察のみとするケースや、手術を行わず放射線・化学療法だけで対応する場合もあります。下垂体機能が低下した場合は、欠損ホルモンの補充薬が投与されます。
予後
適切に治療された患者は概ね良好な予後が期待でき、ホルモン補充が必要になることがあります。未治療のまま放置すると高血圧など致命的な合併症を引き起こす恐れがあります。
