胃潰瘍とは?原因・症状・治療法を解説
症状
胃潰瘍の主な症状は、腹部の焼けるような痛みです。痛みはへその周辺から胸骨部まで現れ、特に夜間や食事を取ってから数時間以上経過したときに強くなることが多いです。痛みは数週間続くこともあれば、断続的に現れることもあります。重症例では嘔吐、血便や血嘔、食欲不振、体重減少がみられます。
H. pyloriと潰瘍
胃潰瘍の大半は、消化管に常在する細菌 Helicobacter pylori(H. pylori)の感染が原因です。細菌が胃粘膜以外の部位に移動し、粘膜を弱めることで潰瘍が形成されます。感染は汚染された食物・水、または感染者との接触で起こります。
その他の原因
過度の飲酒、イブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の常用、喫煙、慢性的なストレスも胃潰瘍を悪化させます。これらは直接的な原因ではなく、H. pylori感染による潰瘍を助長する要因です。ビスマスサリチル酸などの制酸薬も一時的に痛みを和らげますが、潰瘍を悪化させることがあります。
治療法
H. pylori感染による潰瘍は、2週間以上の抗生物質療法で根治します。併せて酸分泌抑制薬(プロトンポンプ阻害薬やH2受容体拮抗薬)を使用し、胃酸を減少させて粘膜の修復を促します。粘膜保護薬も併用され、治癒を助けます。
慢性潰瘍
治療が不十分なまま放置すると、胃粘膜が瘢痕化し自然治癒が困難になる「難治性潰瘍」になることがあります。場合によっては手術が必要です。また、H. pyloriが抗生物質に耐性を示すと、潰瘍が慢性化しやすくなります。
