十二指腸潰瘍の治療法と予防策

十二指腸潰瘍は、胃や食道、上部小腸の粘膜にできる潰瘍の一種で、主にヘリコバクター・ピロリ(H. pylori)感染が原因です。メリーランド大学医療センターの報告によれば、全体の約90%がこの細菌によるものとされています。治療は細菌除去と胃酸抑制を中心に行われ、生活習慣の改善も重要です。

抗生物質

  • H. pylori除去のために、アモキシシリン、クラリスロマイシン、メトロニダゾールなどの複数の抗生物質を組み合わせて使用します。マヨクリニックによれば、単剤では十分な効果が得られないことが多く、医師の指示どおりに全期間を服用することが重要です。

酸分泌抑制薬(ヒスタミン受容体拮抗薬)

  • 体内で自然に生成されるヒスタミンは胃酸分泌を促進します。ヒスタミン受容体拮抗薬はこの作用をブロックし、過剰な塩酸の分泌を抑えて疼痛を軽減し、粘膜の治癒を助けます。

プロトンポンプ阻害薬(PPI)

  • 胃の酸分泌細胞(壁細胞)のポンプ機能を直接阻害し、胃酸の産生を強力に抑制します。PPIはH. pyloriの増殖抑制にも寄与します。

生活習慣の改善

  • 喫煙は胃酸分泌を増加させ、粘膜を傷つけるため禁煙が推奨されます。アルコールは出血や刺激を引き起こす可能性があるため摂取を控えましょう。また、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の使用も避けるべきです。

外科的治療

  • 薬物療法が効果を示さない場合、外科手術が検討されます。代表的な手術には、胃酸分泌を抑えるために迷走神経を切断する「迷走神経切除術(バゴトミー)」、胃の下部を切除する「胃切除術(アンテルミー)」「幽門形成術(ピロロプラスティ)」があります。これらは胃内容物の排出を改善し、潰瘍の再発リスクを低減します。

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