十二指腸潰瘍(十二指腸侵食)とは何か

十二指腸侵食は、胃の上部の粘膜が侵食され潰瘍になる状態を指す医学用語です。長年、食事やストレスが原因と誤認されてきましたが、実際の原因はヘリコバクター・ピロリ菌やNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)などが主です。

原因:細菌

ヘリコバクター・ピロリ菌は胃や十二指腸の粘膜を侵食し、潰瘍を引き起こす最も一般的な原因です。汚染された食物や水、あるいは口腔内の接触(例:キス)で感染すると考えられています。

非細菌性の原因

NSAIDs(例:アスピリン、イブプロフェン)の長期・頻繁な使用は、細菌性以外の潰瘍の第2の原因です。さらに、過度の飲酒や喫煙、特定の疾患も潰瘍の発症・悪化に関与します。ストレスや食生活は症状を悪化させることがあります。

症状

十二指腸侵食は、上部腹部の鈍い痛みや焼けつくような痛みとして現れます。また、体重減少、膨満感、嘔吐などの症状も伴うことがあります。

診断と治療

内視鏡検査やX線検査で粘膜の状態を確認します。ヘリコバクター・ピロリ感染の有無は、呼気テストや血液・便・組織検査で判定し、原因に応じた薬物治療を行います。細菌性の場合は抗生物質と制酸剤、NSAIDsが原因の場合は薬剤の中止と保護剤が中心です。潰瘍が生命に危険を及ぼす場合や治療に反応しない場合は手術が検討されます。

参考情報

米国国立消化器病研究所(NDDIC)によると、生涯で10人に1人がペプティック潰瘍を経験するとされています。慢性的な腹痛は放置せず、早めに医師の診察を受けましょう。

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