消化性潰瘍の治療法
主な原因2つ
かつてはストレスや食事が潰瘍の主因と考えられていましたが、現在は主に次の2つが原因とされています。
- ヘリコバクター・ピロリ(H. pylori)感染
- 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)使用
H. pylori が原因の場合は薬物療法、NSAIDs が原因の場合は薬剤の中止が基本です。
トリプル療法(H. pylori 陽性の潰瘍)
約2週間続く治療で、次の3剤を併用します。
- ビスマスサリチル酸(例:ペプトビスマル)を1日4回
- テトラサイクリン(抗生物質)を1日4回
- メトロニダゾール(抗生物質)を1日3回
デュアル療法(トリプル療法が困難な場合)
副作用や服薬負担を軽減するために開発された簡易療法です。期間は約2週間で、次の2剤を使用します。
- アモキシシリン(抗生物質)を1日3回
- メトロニダゾール(抗生物質)を1日3回
NSAIDsによる潰瘍への対処
NSAIDs(例:アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン)が原因の場合、まず該当薬剤の使用を中止します。その上で、胃酸分泌を抑える以下の薬が併用されることがあります。
- 制酸薬
- H2ブロッカー
- プロトンポンプ阻害薬(PPI)
生活習慣の改善
米国メイヨークリニックの調査によると、生涯で5〜10%の米国人が消化性潰瘍を経験します。リスクを高める要因は以下の通りです。
- 喫煙
- 過度の飲酒
- アスピリンや他のNSAIDsの常用
- 過去に潰瘍を発症した経験
潰瘍がある場合は、たとえ原因が H. pylori であっても、喫煙・飲酒・NSAIDs の摂取は控えるよう指導されます。
症状
潰瘍は無症状のこともありますが、次のような症状が現れることがあります。
- 胸骨と臍の間に感じる焼けるような鈍痛
- 体重減少
- 食欲不振
- 吐き気
- 倦怠感・脱力感
- 便や嘔吐物に血液が混じる(出血性潰瘍)
上記の症状、特に血液が混じる場合は出血性潰瘍の可能性があり、早急に医師の診察を受け、必要に応じて手術が検討されます。
