長期間続く睾丸の痛みについて
睾丸の痛みは、年齢や原因を問わず真剣に受け止めるべき症状です。痛みが短時間であっても、長時間続く場合でも、速やかに泌尿器科医に相談してください。
解剖学的背景
多くの男性は、鼠径部(腹部と内腿の間)の痛みと睾丸の痛みを混同しがちです。実際の睾丸の痛みは、睾丸自体ではなく、付属器官である精巣上体(エピディディミス)から来ることが多いです。精巣上体は細長い管状構造で、感染しやすく、治療は主にこの部位の感染除去が中心となります。
主な原因
精巣上体炎:最も一般的な原因で、感染が睾丸に波及し痛みを引き起こします。
睾丸炎(オーキティス):単独で起こることは稀で、他の感染症と併発することが多いです。
性行為感染症(STD):クラミジアや淋菌などが急性または慢性の睾丸痛を引き起こすことがあります。
その他の原因
スポーツ外傷やヘルニア:激しい運動や鼠径ヘルニアは急性・慢性の痛みを生じさせます。
睾丸腫瘍:多くは無痛ですが、稀に痛みを伴うことがあります。特に18〜32歳の男性に多いです。
前立腺炎:前立腺の炎症が睾丸に不快感を与えることがあります。
追加的な原因
自転車乗車による恥骨神経痛(陰部神経痛):長時間の不適切なサドル姿勢が原因で、睾丸や肛門部に痛みが出ます。
腎結石や手術後の合併症:これらも睾丸痛の原因となり得ます。
精管切除(精管結紮術):術後に長期間続く睾丸痛が報告されています。
治療と予防
症状に応じて医師と相談し、以下のような対策が取られます。
- 感染が疑われる場合は抗生物質投与。
- 疼痛管理薬や必要に応じた外科的処置。
- 安全な性行為の実践、スポーツ時の保護具着用、恥骨神経への過度な負荷回避。
- 定期的な自己検査でしこりを早期発見し、異常を感じたら速やかに受診。
