狂犬病に感染した人の治療法
概要
狂犬病は動物の唾液を通じて人に感染する重篤なウイルス性疾患です。早期に治療すれば完治が可能ですが、発熱・幻覚・錯乱・水恐怖症・麻痺などの症状が出始めると、ほぼ致命的になります。そのため、曝露後は速やかな医療処置が不可欠です。治療は必ず医療従事者の管理下で行われます。
傷の手当て
- 傷口の洗浄:石鹸と流水で傷口を十分に洗い流します。咬傷が最も一般的な感染経路であり、適切な洗浄は感染リスクを大幅に減少させます。
- 速やかな受診:救急外来または診療所へ直ちに行き、医師に傷口を消毒(例:ポビドンヨード)してもらいます。
- 医師による評価:傷の清潔度や組織・骨の損傷を確認します。破傷風予防接種が未接種の場合は破傷風ワクチン、必要に応じて抗生物質も投与されます。
狂犬病の治療
- ヒト狂犬病免疫グロブリン(HRIG)の投与:傷部位と臀部に速効性の免疫グロブリンを注射します。過去に狂犬病ワクチン接種歴がある場合はHRIGは不要です。
- ワクチン接種スケジュール:曝露後0日、3日、7日、14日、28日の計5回を上腕に接種し、免疫を確立します。
- 関係機関への報告:医師が保健所等に事故を報告します。可能であれば、咬まれた動物は安楽死または検疫観察が行われます(飼い犬・猫などは疑いがある場合に限ります)。
