アキレス腱裂傷の治療方法

アキレス腱は足首の裏側に位置し、踵骨とふくらはぎの筋肉をつなぐ腱です。スポーツ選手に多く見られる損傷の中でも、裂傷は比較的まれで、適切な治療が早期回復に不可欠です。

保存的治療(非手術)

保存的アプローチは、手術を行わずに足を固定し、自然治癒を促す方法です。まず裂傷部位の創傷処置を行い、その後、膝下キャストで足首を固定します。6〜12週間の間にキャストを交換し、足首の角度を徐々に伸展させていきます。最終的には足底が床に接する姿勢にし、杖や松葉杖を使用しながら軽い体重をかけ始めます。キャスト除去後は、必要に応じてヒールリフトを装着します。

手術療法

手術は、裂傷した腱を直接縫合し、瘢痕組織を除去することで再び連結させる方法です。手術後は保存的治療と同様にキャストで足を固定し、6週間以上は体重をかけません。手術により腱の長さが若干伸びることがありますが、非手術と比べて伸長幅は小さく、蹴り出し時の問題が起きにくいとされています。

手術適応の判断基準

手術を選択すべきかは患者個人の状態に依ります。皮膚障害や血行不良、高齢、座りがちな生活、その他の併存疾患がある場合は手術が不適と判断されることがあります。一方、若年で健康なアスリートは手術の適応が高いとされています。

両者の比較と選択ポイント

手術は再断裂率が低く、約2%と報告されています。一方、保存的治療では10〜30%の再断裂リスクがあります。そのため、将来的に腱に大きな負荷がかかると予想されるアスリートや活動的な患者には手術が推奨されます。手術のデメリットは感染や皮膚合併症、関節硬直です。保存的治療は感染リスクが低いものの、瘢痕組織による腱の伸長で筋力低下が起こりやすくなります。

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