歯垢は慢性歯肉炎にどのように関与するか

歯垢が慢性歯肉炎に与える影響

歯垢(バイオフィルム)は、歯肉の炎症をもたらす慢性歯肉炎の発症と進行に大きく関わります。以下に、歯垢がどのように慢性歯肉炎を引き起こすかを解説します。

1. 歯垢の形成

細菌、唾液、食べかすが歯表面に付着し、粘着性のフィルム(歯垢)を作ります。歯垢を放置すると硬化して歯石(タルト)となり、除去が困難になります。

2. 細菌の種類と代謝

歯垢内には、変異型連鎖球菌、アクチノミセス属、ポルフィロモナス・ジンジバリス、トレポネーマ・デンティコラなど多様な細菌が存在します。これらは食事中の炭水化物を分解し酸を産生し、エナメル質を脱灰させむし歯の原因となります。

3. 毒素と酵素の産生

細菌は毒素や酵素を分泌し、歯肉組織を直接損傷します。細胞機能が阻害され、炎症が誘発されることで歯肉炎が進行します。

4. 免疫応答

体は細菌や毒素に対して白血球を動員し炎症反応を起こします。この過程で歯肉組織がさらに損傷し、赤み、腫れ、出血といった症状が現れます。

5. 歯肉と歯の結合組織の破壊

慢性歯肉炎が続くと、歯肉を歯に固定するコラーゲン繊維が分解され、歯周ポケットが形成されます。ポケット内部は歯垢がたまりやすく、細菌の増殖がさらに進みます。

6. 炎症の連鎖

歯垢が残っている限り、細菌の増殖・毒素産生・炎症が繰り返され、慢性歯肉炎は持続します。

予防と対策

適切な口腔衛生が歯垢除去の鍵です。毎日の歯磨き、デンタルフロスやインターデンタルブラシの使用、定期的な歯科診療によるプロフェッショナルクリーニングを組み合わせることで、歯垢の蓄積を防ぎ、歯肉の健康を保つことができます。

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