上腕神経叢損傷の出生時影響と長期的な結果
原因
上腕神経叢損傷は、分娩時に首や肩を過度に引っ張るなどの操作が原因で、頸部の神経根(主にC5・C6)が損傷することで起こります。肩が肩甲骨に引っ掛かる肩難産や、体格の大きい新生児の場合に特にリスクが高まります。神経の回復には数か月を要し、長期的なリハビリが必要になることがあります。
頻度と診断
上腕神経叢損傷は約千人に1人以上の頻度で発生し、出生時の代表的な外傷の一つです。新生児は激しい泣き声や、出生直後の反射テストで異常が見られます。診断後は小児神経科や理学療法士への紹介が行われ、早期治療が開始されます。
予後
予後は比較的良好で、完全回復率は75〜95%とされています。多くの赤ちゃんは出生後数週間以内に理学療法を開始しますが、一部は手術や長期のリハビリが必要です。
長期的な影響
出生後3〜6か月以内に著しい改善が見られない場合、完全回復の見込みは低くなります。5〜25%の患者で手や腕の麻痺、持続的な筋力低下が残り、生涯にわたって機能障害が残ることがあります。
治療法
初期治療はマッサージや軽度の理学療法、経過観察が中心です。過度な取り扱いは痛みや二次的損傷を招くため注意が必要です。自然回復が不十分な場合は、神経修復手術や腱移行術が検討されます。
