幼い子どもの肥満について
ミズーリ大学の小児心臓専門医は、肥満児の健康状態を中年成人と比較し、肥満が若い体に及ぼす壊滅的な影響を指摘しました。2008年の研究では、肥満児の動脈壁の厚さがはるかに年長者と同等であり、将来の心臓病リスクが高まることが示されました。心臓疾患に加え、子どもの肥満は他の医学的・感情的問題も引き起こします。
現状
米国疾病予防管理センター(CDC)は、2歳以上の子どもの16%が肥満であると推定しています。約9百万人の米国児童が過体重です。特に6歳から11歳の子どもで肥満率の増加が顕著です。米国医学研究所(IOM)はこの問題を「流行」と呼び、国家的な優先課題とすべきだと提言しています。
原因
IOMは、ファストフード産業と公立学校の体力教育削減が、子どもたちの「エネルギーバランス」を崩す主因と指摘しています。高脂肪・低栄養の食事は体重増加を招き、運動量が不足すると体重はさらに増加します。予算削減で体育の授業が削られ、手軽なファストフードやジャンクフードが食事の選択肢となっていることが問題です。
健康への懸念
肥満は心臓疾患リスクだけでなく、2型糖尿病の診断率を急増させています。2型糖尿病は症状が出る前に臓器を静かに損傷し、診断時には不可逆的なダメージが残ることがあります。その他、摂食障害、皮膚感染症、早熟、血圧上昇、喘息リスクの増加なども報告されています。
対策・計画
IOMは、児童肥満の増加傾向を抑制・逆転させる全国的な計画を提案しています。具体策として、学校給食の栄養基準の厳格化、保護者への栄養教育の充実、体育・スポーツへの予算増額が挙げられます。また、医師は子どものBMIを定期的に測定し、過体重児とその保護者に栄養カウンセリングを提供すべきです。
保護者の役割
知識と関心を持つ保護者が、子どもの肥満防止の最前線です。低脂肪で栄養バランスの取れた食事を提供し、砂糖入り飲料やジャンクフードを排除することで体重増加を防げます。さらに、テレビ視聴時間を制限し、日常的に身体活動を取り入れることで、健康的な生活習慣を身につけさせることが重要です。
