腹膜卵子・精子移植(POST)とは?
定義
「腹膜」とは体内の臓器を覆う膜のことで、ここでは卵巣と卵管開口部の間を指します。
「卵子(卵胞))」は成熟した単一の卵子を意味します。
目的・機能
POST(Peritoneal Ovum Sperm Transfer)は、精子と卵子を腹膜腔に同時に移植し、そこで受精させた後、受精卵が自然に卵管へ移動することを狙いとした不妊治療法です。
手順・特徴
- 外科的に成熟卵子を卵巣から採取します。
- パートナーまたはドナーから精子を採取し、卵子と共に腹膜腔へ注入します。
- 受精が腹膜空間で起こり、受精卵は自然に卵管へ向かいます。
メリット
子宮を通る長い道のりを省くことで、泳ぎが弱い精子でも受精のチャンスが高まります。Mayo Clinic のデータによれば、性交後に卵管へ到達する精子は数千万本中約200本にすぎません。したがって、卵管に構造的な異常がない女性にとって有効な選択肢となります。
留意点
POSTはGIFT(Gamete Intra‑Fallopian Transfer)と混同されがちですが、主な違いは胚の配置場所です。GIFTは卵子と精子を直接卵管内に移植するのに対し、POSTは腹膜腔に移植します。
