子宮筋腫の原因は何ですか?
子宮筋腫(子宮平滑筋腫)は、子宮の壁や内部にできる良性の腫瘍です。30歳以上の女性に多く見られ、特にアフリカ系アメリカ人女性の発症率が高いとされています。米国国立衛生研究所(NIH)によると、出産可能年齢の女性の5人に1人が子宮筋腫を持っていると推定されています。エストロゲンという女性ホルモンが関与していると考えられています。
原因
子宮筋腫の正確な原因ははっきり分かっていませんが、思春期にエストロゲンが増えることで発生しやすくなると考えられています。閉経後にエストロゲンが減少すると筋腫は縮小することが多く、ホルモンとの関係が示唆されています。その他、遺伝的要因や肥満、生活習慣などもリスク要因とされています。
種類
子宮筋腫はその位置や成長様式により以下のように分類されます。
- 粘膜下筋腫:子宮内膜の下にでき、月経時の痛みや出血が増えることがあります。
- 筋層内筋腫:子宮壁の筋層にでき、サイズが大きくなると子宮が肥大します。
- 漿膜下筋腫:子宮の外側にでき、周囲の臓器を圧迫することがあります。
- 茎状筋腫(ペンダンキュレート):漿膜下筋腫が細長い茎で付着し、ねじれると激しい痛みを引き起こすことがあります。
症状
多くの女性は自覚症状がありませんが、症状が出る場合は以下が代表的です。
- 月経間の出血や月経過多
- 腹部の膨満感や下腹部の圧迫感
- 骨盤の痙攣や痛み
- 頻尿や尿意切迫感
治療法
治療は妊娠の有無、年齢、筋腫の種類・大きさ、症状の程度に応じて選択します。
- 市販の鎮痛剤(例:イブプロフェン)で痛みを緩和
- 経口避妊薬やホルモン療法で月経痛や過多出血をコントロール
- 薬物療法(GnRH作動薬など)で筋腫を縮小させる方法もあります。
手術
症状が重い大きな筋腫に対しては手術が検討されます。
- 子宮鏡下筋腫切除術:子宮鏡を用いて子宮内から筋腫を切除
- 筋腫摘出術(筋腫除去手術):子宮を温存しながら筋腫だけを取り除く手術で、将来の妊娠を希望する場合に適しています。
- 子宮全摘出術(子宮摘出):薬物や他の手術で効果が得られない場合に実施されます。
合併症
子宮筋腫は以下のような合併症を引き起こすことがあります。
- 筋腫が卵管や子宮腔を塞ぎ、受精を妨げて不妊の原因になることがあります。
- 子宮内の空間が狭くなることで早産のリスクが高まります。
- 筋腫が産道を塞ぐ場合、帝王切開が必要になることがあります。
