エンテロバクター属の主な種
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エンテロバクター・クロアカエ(Enterobacter cloacae)とエンテロバクター・エアロゲネス(Enterobacter aerogenes)は、最も一般的に見られる2種です。E. cloacae は機会感染性病原体とされ、動物の腸内に常在し消化を助けます。E. aerogenes も腸内に留まっている限りは非致病性ですが、血流に侵入すると高熱や感染症を引き起こします。治療は抗生物質が第一選択です。エンテロバクターは土壌や水中など多様な環境にも分布しています。
エンテロバクターの呼吸に関わる生化学的プロセス
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好気呼吸では、酸素が存在する条件下でグルコースが分解され、ADPにリン酸基が付加されてATPが生成されます。1分子のグルコースから最大38分子のATPが産生され、酸素は余分な水素を受け取って水を形成します。
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嫌気条件下では、エンテロバクターは発酵によってエネルギーを得ます。グルコースは分解されて2分子のATPと二酸化炭素、エタノールが生成されます。好気呼吸に比べてATP産生ははるかに少なく、約2分子にとどまります。
窒素固定の重要性
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土壌中に生息するエンテロバクターは窒素固定能を持ち、大気中の窒素(N₂)をアンモニア(NH₃)に変換します。このアンモニアは植物が利用できる形態となり、特にマメ科植物との共生において土壌の窒素補給源となります。
同定に利用される生化学的特性
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実験室でのエンテロバクターの同定は、生化学的反応を観察することで行われます。培地上でのコロニー形成、色・形状、グルコース代謝による酸とガスの生成(pH指示薬で可視化)などが主要な指標です。また、発酵能や特定酵素活性の有無も判定に利用されます。正確な同定は、血液や他の部位での感染症に対する適切な抗生物質選択に不可欠です。
