事前指示書の種類とポイント
事前指示書(Advance Directive)とは、本人が医療判断を下せなくなったときに、あらかじめ自分の希望を文書で示すものです。米国の多くの州では、主に以下の2種類が認められています。
リビングウィル(Living Will)
リビングウィルは、回復の見込みがないと医師が判断した場合に、どのような治療を受けたくないか、あるいは受けてもよいかを具体的に記した文書です。たとえば、人工呼吸器や手術、心肺蘇生(CPR)、薬剤投与、経管栄養などの生命維持装置の使用について、希望を明示できます。
医療に関する永続的委任状(Durable Power of Attorney for Healthcare)
この委任状は、本人が判断できなくなった際に医療決定を代行してくれる代理人(患者擁護者)を指名するものです。指名する前に、相手がその役割を受け入れるか確認し、万が一に備えて代替の代理人も指定しておくと安心です。
永続的委任状には、リビングウィルと同様に「受けたくない治療」や「受けてもよい治療」の指示を添えることも可能です。
解剖学的寄付(Anatomical Donation)
一部の州では、臓器や組織の移植、または遺体を医学研究に提供する意思を示す文書も事前指示書の一部とみなします。これにより、死後の寄付に関する希望を明確にできます。
注意点
事前指示書に関する法律は州ごとに異なるため、居住州の法的要件を必ず確認してください。事前指示書は法的義務ではありませんが、本人の医療方針を明確にし、家族間の争いを防ぐ重要な手段となります。
