L-リボース合成の実践的4段階法
実用的な4段階の方法で、L-アラビノース誘導体からスウェーン酸化と続く立体選択的還元を利用し、2位ヒドロキシ基の反転を伴ってリボースを合成します。J‑Stageの報告によれば、適切に実施すれば保護されたL-アラビノース誘導体から76.3%という高収率が得られ、実験効率が大幅に向上します。
必要な材料
- L-アラビノース
- メチルβ-L-アラビノピラノシド(100 mmol、16.4 g)
- 2,2-ジメトキシプロパン(300 mmol、38.6 g)
- 乾燥ジメチルホルムアミド 130 mL
- アンバリスト15(1 g)
- 機械撹拌装置
- ジメチルスルホキシド(DMSO)
- オキサリルクロリド
- 還元剤(LiAlH₄ など)
- エタノール(EtOH)
- 酢酸80%(AcOH)
- メチルβ-L-リボピラノシド
- シリカゲル カラム クロマトグラフィ装置
- ビーカー、バーナー等
手順
- 誘導体の作製:L-アラビノースから3,4-O-イソプロピリジンβ-L-アラビノシドを合成します。メチルβ-L-アラビノピラノシド(16.4 g)と2,2-ジメトキシプロパン(38.6 g)を乾燥ジメチルホルムアミド(130 mL)中にアンバリスト15(1 g)と共に加入し、室温で18 時間機械撹拌します。樹脂を除去し、溶媒を減圧蒸発、残渣をm-キシレンで共蒸発させ、シロップ状の誘導体を得ます。
- スウェーン酸化:得られた誘導体をスウェーン酸化します。-78 ℃でDMSOとオキサリルクロリドを反応させジメチルクロロスルホニウムイオンを生成し、これを脱プロトン化して硫黄イリドを形成、続いて酸化反応によりアルデヒドへ変換します。
- 還元:生成したアルデヒドをLiAlH₄(またはLiAlH(OtBu)₃)でエタノール中、0 ℃で還元し、対応するアルコールへ変換します。
- 保護基除去:イソプロピリジン保護基を80%酢酸とメチルβ-L-リボピラノシドの混合液に加え、不要な副生成物をシリカゲルカラムで除去します。
- 工程の繰り返し:中間生成物に対して再度スウェーン酸化、還元、保護基除去を行い、収率を向上させます。その後、0.8 M HClでアノマー位を脱保護します。
- 最終中和・生成:反応混合物をDowex 50W(H⁺形)樹脂で中和し、最終産物であるL-リボースを得ます。
