一般的な細胞株の概要と代表例

細胞株は、理論上無制限に分裂できる均一な細胞集団として定義され、実験室で広く利用されています。細胞は有糸分裂を経て安定化し、主にがん細胞から樹立されます。人工的に導入されたオンコジーンにより変異・処理され、さまざまな種の細胞が作られています。

ヒト由来の細胞株

ヒトの代表的な細胞株は6種類あります。最も広く使われるHeLa細胞は子宮頸がんから樹立されました。Caco‑2細胞は大腸がん由来で、スロン・ケタリング研究所で開発されました。乳がん由来の細胞株としては、利用頻度が高いMCF‑7、MDA‑MB‑231、そして7‑47Dがあります。さらに、T細胞リンパ腫由来のJurkat細胞株も一般的です。

サル由来の細胞株

1960年代に日本の千葉大学で、アフリカ緑猴(アフリカグリーンモンキー)から腎上皮細胞株が樹立されました。通称Vero細胞として知られ、ワクチン製造やトランスフェクション、ベロトキシン検出に利用されています。Vero細胞は多くのウイルスに対して感受性が高く、ポリオウイルスやはしかウイルス、風疹ウイルスなどにも感染します。

マウス・ラット由来の細胞株

マウスとラットからは合計5種類の代表的な細胞株が知られています。マウス由来は、1962年にニューヨーク大学医学部で開発された線維芽細胞系の3T3細胞と、NIH‑3T3系のNIH‑373細胞、下垂体腫瘍由来のAtT20細胞があります。ラット由来は、下垂体ソマトトロープ腫瘍から樹立されたGH‑#細胞株と、嗜鉻細胞腫由来のPC12細胞です。

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