デジタルX線撮影とフィルム撮影の比較
歴史
1895年、ヴィルヘルム・コンラート・レントゲンが「X線」と呼ばれる新たな放射線を発見しました。この偶然の発見が医療用放射線撮影の基礎となり、以降85年間はフィルムとスクリーンの組み合わせで画像が作られました。2007年の『Radiographics』誌によると、1980年にコンピューテッドラジオグラフィ(CR)が、1994年にダイレクトデジタルラジオグラフィ(DR)が登場し、いずれもデジタル撮影の一形態とされています。
共通点
CR と DR はどちらも X 線を照射して画像を取得します。CR は従来のフィルム撮影と同様にカセットを使用し、撮影後に画像をデジタル化します。DR も数秒で画像を取得し、コンピュータ上で閲覧できる点は同じです。
相違点
CR はカセット内に光刺激性リン光体板を備え、撮影後にリーダーでデジタル化します。一方、従来のフィルム撮影は暗室でフィルムを現像し、ハードコピーを得ます。DR はカセットを使用せず、平板型イメージレコーダーで直接画像を取得し、即座にモニタに表示できます。
デジタル撮影の利点
- 患者への放射線量が大幅に低減される。
- 過剰露出でも画像を補正でき、再撮影が不要。
- 画像の即時閲覧・保存が可能で、暗室や化学薬品が不要。
- 多様な画像後処理により診断精度が向上。
デジタル撮影の課題
- 導入コストが高く、機器の保守費用もかかる。
- 露出過剰が容易になるため、適切な品質管理とメーカー推奨の露出指標の遵守が必要。
