溶血を防ぐ方法
概要
採血技師は臨床検査のために患者から血液を採取します。採血時や採取後の取り扱いが不適切だと赤血球が破壊されヘモグロビンが放出され、溶血が起こります。溶血した検体は正確な検査ができず、再採血が必要になります。正しい手順とガイドラインを守ることで、溶血のリスクを大幅に減らすことができます。
溶血防止の手順
- 適切な針のサイズを選ぶ
患者の体格や採取する血液量に応じて、19〜23ゲージの針を選択します。 - 採血部位を計画する
肘関節前方(前腕部)の静脈を中心に採血します。前腕の遠位部や側方は避け、解剖学的に安定した部位を選びます。 - 採血部位をアルコールで消毒し、完全に乾燥させる
アルコールが残っていると血液が損傷しやすくなるため、自然乾燥させます。 - 止血帯(ツアニケット)の使用時間を最小限にする
止血帯は1分以内に外し、血液が流れ始めたらすぐに取り外します。長時間装着は血管内圧を上げ、溶血の原因になります。 - シリンジ使用時はプランジャーをゆっくり引く
急激に血液を引き出すと血球が機械的に破壊されるため、ゆっくりと吸引します。 - 採血管の取り扱い
血栓活性化剤入りの管は5回、ナトリウムシトレート管は3〜4回、その他の抗凝固管は8〜10回、優しく上下逆さまに倒して混合します。その後、血栓活性化剤なしの管は縦置きで30分、血栓活性化剤ありの管は60分静置します。
