医療現場の安全トレーニング
原則
医療機関で働く人は、病原体や化学物質への曝露、反復動作による障害など、さまざまな安全・健康リスクに直面します。各国の政府はこれらの危険性を認識し、労働者保護のための法制度を整備しています。米国では1970年制定の「職業安全衛生法(OSHA法)」が代表的な例です。
医療特有の安全・健康リスク
血液や組織標本を取り扱う際の血液媒介感染や、生物学的危険物への曝露が主なリスクです。また、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、エチレンオキシドといった有害化学薬品や、放射性物質・X線による放射線被ばくも問題となります。
医療以外の安全・健康リスク
重い機器や資材の持ち上げ作業に伴うエルゴノミクス上の危険や、繰り返し作業による反復性ストレス障害(RSI)も無視できません。これらはメンテナンスや清掃などのブルーカラー職だけでなく、事務職などのホワイトカラーにも影響します。
医療安全に関する規制
OSHA法は、医療機関が危険のない作業環境を提供することを義務付け、米国労働安全衛生局(OSHA)を設置しました。OSHAは職場の安全基準を策定・施行し、雇用者と従業員に対して安全トレーニングや情報提供を行います。
トレーニングと認証
OSHAは直接または助成金・契約を通じて教育プログラムを提供し、医療機関がリスクを低減できるよう支援しています。さらに、国際医療安全・セキュリティ協会(IAHSS)などが実施する認証制度により、従業員は安全管理の専門知識と技能を正式に取得できます。
