医療記録で使われる略語
医療記録や処方箋などで情報を記録する際、時間とスペースを節約するために略語が頻繁に使用されます。長く複雑な疾患名や薬剤名をすべて記載するのは非効率であり、略語は医師・看護師をはじめとした医療従事者に広く理解されています。
使用目的
略語は患者ケアの文書(例:入院カルテ)において、記録作業を迅速化します。病院ごとに独自の略語リストが制定されることがあり、医療従事者はその施設の略語に慣れるだけで他施設のバリエーションにも対応できるようになります。
略語によるエラー
特定の略語が誤解されると、投薬ミスや治療ミスといった医療エラーにつながります。読みにくい手書きや曖昧な略語が原因となり、JCAHO(Joint Commission on Accreditation of Healthcare Organizations)などの認証機関は使用禁止略語リストの作成を義務付けています。
禁止されている略語
各医療機関は「禁止略語」と「推奨表記」を明示したガイドラインを策定しています。例として、略語、問題点、代替表記が一覧化され、医療記録での使用が制限されます。
一般的な略語
- c/o(complaining of)― 患者が訴える
- h/o(history of)― 病歴
- CHF(congestive heart failure)― うっ血性心不全
- DOB(date of birth)― 生年月日
- EKG(electrocardiogram)― 心電図
- LAC(laceration)― 切創
- V.S.(vital signs)― バイタルサイン
- Pt.(patient)― 患者
薬剤に関する略語と記号
処方箋や投薬指示には薬剤名の略語や記号が多用されます。医療従事者は、これらの略語を正確に理解し、患者の医療記録に誤りが生じないよう注意が必要です。
法的規制
略語の使用は州ごとの規制対象となることがあります。ミズーリ州の例では、各略語は単一の意味に限定し、全医療従事者が参照できる凡例(legend)を整備することが義務付けられています。また、使用禁止略語のリストを作成し、文書やメモにおいて使用しないよう求められています。
