オートクレーブの種類と特徴
オートクレーブは、医療機器や美容機器、タトゥーやピアッシング用具などを滅菌するための装置です。高温・高圧の蒸気を利用して細菌を死滅させ、空気を除去した真空状態から蒸気を供給します。用途や求められる滅菌レベルに応じて、さまざまなタイプが存在します。
重力置換(ダウンワード・ディスプレイスメント)
加熱要素が水槽に沈められ、加熱により発生した蒸気が空気より軽いため、滅菌チャンバー内の空気を下方へ押し出し、排水口から排出します。チャンバー内が所定温度に達すると排水口が自動で閉じ、滅菌サイクルが開始されます。
正圧置換(ポジティブプレッシャー)
別室で蒸気を予め蓄え、必要量が揃った時点で高圧の蒸気バーストとしてチャンバーに送り込みます。これにより空気が排出され、重力置換に比べてより正確に空気除去が行われます。
負圧置換(ネガティブプレッシャー)
チャンバーのドアを閉じた後、真空ポンプで空気を除去します。その後、別室で生成した蒸気を高圧で投入し、空気が完全に排出された状態で滅菌を行います。最も高い滅菌保証レベル(SAL)を実現できますが、装置は大型でコストも高くなります。
トリプル真空オートクレーブ
負圧置換と同様に真空ポンプと別室の蒸気供給を組み合わせ、空気除去と蒸気供給のサイクルを3回繰り返すことで「トリプル真空」と呼ばれます。すべての種類の器具に対応でき、汎用性が高いのが特徴です。
タイプN と タイプB の違い
タイプNは真空ポンプを使用せず、主に固体で未包装の器具に適しています。一方、タイプBは真空ポンプを備えており、包装された器具や中空器具(チューブなど)にも対応可能です。そのため、タイプBは後日使用するために器具を滅菌保存する用途に向いています。
