柔軟支出口座(FSA)とは?仕組みと活用ポイント
健康保険の福利厚生は、従業員にとって最も重要な特典のひとつです。保険料や自己負担額は年間数千ドルに上ることもありますが、多くの企業が従業員の医療費を補助しています。その一環として、税制上の優遇が受けられる「柔軟支出口座(FSA)」を提供する企業があります。
FSAの基本
FSAは、従業員が給与から税引き前に一定額を拠出し、医療費に対して非課税で使用できる特別口座です。401(k)プランと似た仕組みで、従業員は毎年拠出額を選択し、給与から自動的に控除されます。雇用主が従業員のために拠出することも可能です。ただし、プラン年度の末に未使用の残高は失われ、翌年へ繰り越すことはできません。
対象となる医療費
FSAの資金は、IRS(米国国税庁)が認める医療・歯科費用にのみ使用できます。対象費用には、妊娠中絶、救急搬送、X線検査、医薬品、手術、検査費用などが含まれます。詳細はIRS出版物502で確認できます。
市販薬(OTC)に関する規則変更
2010年の医療立法により、OTC医薬品の取り扱いが変更されました。処方箋がない市販薬は、FSAからの払い戻し対象外となります(2011年1月1日施行)。ただし、インスリンや眼鏡・コンタクトレンズといった医療機器、共済金や自己負担金は引き続き対象です。
メリットとデメリット
メリットは、医療費に対して税金がかからない点です。例えば、1,000ドルの手術費用が予想される場合、同額をFSAに拠出すれば、1,000ドル全額が非課税となります。デメリットは、未使用分が失われるリスクです。拠出額が実際の医療費を上回ると、余剰金は失われます。そのため、従業員は年間の医療費を見積もり、適切な額を拠出する必要があります。
