ロイ適応モデルとは
ロイ適応モデルの概要
ロイ適応モデルは、1976年にシスター・カリスタ・ロイが提唱した看護理論・実践です。患者の適応を促進することを看護の目標とし、臨床研究に基づく枠組みを提供します。
カリスタ・L・ロイの略歴
ロイはボストン・カレッジのウィリアム・F・コーネル看護学部で教授・看護理論家として活躍し、博士課程・修士課程・学部生を指導しています。ロイ適応モデルの開発で最もよく知られ、軽度頭部外傷患者の認知回復に非医療専門職を関与させるプログラムの臨床研究にも従事しています。米国看護学会やマサチューセッツ州看護師協会から多数の賞を受賞し、看護理論や専門分野に関する多数の論文・書籍を執筆しています。カリフォルニア州出身で、小児看護と社会学の修士号、UCLAで博士号を取得しています。
環境と刺激
環境とは、個人や集団の発達・行動に影響を与えるすべての条件・状況・影響要因です。環境刺激は、焦点刺激、文脈刺激、残余刺激の3種類に分類され、患者の家族・文化・発達段階にわたります。
環境刺激の種類
- 焦点刺激:個人が直面する具体的状況に直接影響を与える刺激。
- 文脈刺激:焦点刺激を取り巻く他の影響要因。
- 残余刺激:個人の信念や態度など、状況に潜在的に影響を与える要素。
健康の概念
健康は、個人と環境が相互に統合され、全体として調和した状態・過程と定義されます。
適応とは
適応は、環境変化に対し肯定的に応答し、意識的に変化を導くプロセスです。適応的反応は、生存・成長・繁殖・熟達・変容といった個人の目標達成を支えるものです。一方、非適応的反応は目標達成に寄与しません。
看護への示唆
ロイの考え方は、看護を科学的かつ実践的な領域と位置付け、患者の適応能力を高め、環境変容を促進することを目指します。看護過程は、データ収集・患者の能力・ニーズの把握・ケアの結果評価という問題解決型アプローチです。
