HCPCS(Healthcare Common Procedure Coding System)は、医療費請求で使用されるコード体系です。レベルIIコードとも呼ばれ、CPT‑4(Current Procedural Terminology)コードを補完し、手技以外の医療品やサービスを細かく定義します。

CPT‑4 と HCPCS の違い

CPT‑4 は5桁の数字のみで構成され、医師が実施するほぼすべての手術・処置を表します。一方、HCPCS は先頭がアルファベット(A〜Z)で始まる5桁コードで、以下のような手技以外の項目を対象とします。

  • 医療用品・機器
  • 薬剤(自己投与不可のもの)
  • 歯科サービス
  • その他の付随サービス

コードの分類

HCPCS には大きく分けて 3 種類があります。

  • 全国共通コード(国が定める)
  • 州・地域限定コード(州や地域ごとに設定)
  • 保険会社独自コード(保険者が独自に作成)

サービス・供給品コード

代表的なコードカテゴリは以下の通りです。

Aコード:雑多なサービス・供給品

・輸送サービス(救急車など)A0000‑A0999
・医療・外科用供給品 A4000‑A8999
・管理・調査・その他 A9000‑A9999

Cコード:外来支払制度(OPPS)

保険者が通常の供給費用を超えて支払う可能性のある項目。 Medicare では特定手技に併せて使用が必須です。

Dコード:歯科コード

歯科手技や歯科用供給品を表します。

Jコード:経口以外で投与される薬剤

自己投与不可の薬剤や、輸液・溶液など治療用液体も含まれます(例:J7030 – 生理食塩水 1,000 cc)。

臨時コード(Temporary Codes)

将来的に正式な CPT‑4 コードになる可能性や、廃止される可能性があります。

  • Gコード:臨時手技・専門サービス(主に Medicare が使用)
  • Kコード:臨時供給品・耐久医療機器・薬剤
  • Qコード:臨時キャスティング供給品などの雑多コード
  • Sコード:非 Medicare 用臨時全国コード(Blue Cross/Blue Shield 等が使用)

独自コード(Unique Codes)

州や保険者が独自に設定するコードです。例として、ニューヨーク州の Medicaid では「W」から始まるコード、ペンシルベニア州では「Y」から始まるコードが使用されています。詳細は各保険者に問い合わせてください。