双極性障害における不眠症の治療

双極性障害に伴う不眠は、患者が躁状態か抑うつ状態かによって治療法が異なるため、対応が難しいです。双極性障害はエピソードがはっきり分かれるため、ある相で続く不眠が別の相では現れないこともあります。治療法としては、薬物療法、リラクゼーション法、行動修正療法、認知療法などがあります。

抑うつ期と躁期の不眠の違い

抑うつ期の不眠は、自己価値への否定的な考えや、達成できない不安、全体的な不安感が原因で眠れなくなることが多いです。一方、躁期の不眠は、思考が速く回転し、エネルギーが過剰で睡眠欲求が減少することが特徴です。

薬物療法

ロバート・M・ジュリアンの『薬理学入門』によれば、双極性障害の治療に用いられる薬は不眠の鎮静にも役立つことがあります。主にリチウム、抗てんかん系気分安定薬、抗うつ薬(ただし双極性障害では効果が限定的とされています)、気分安定薬、抗精神病薬、ベンゾジアゼピンなどが使用されます。薬の効果は個人差があるため、医師と相談しながら適切にモニタリングすることが重要です。

リラクゼーション法

米国不安障害協会は、双極性障害と不安が併存する場合、リラクゼーション法が有効としています。呼吸法の再訓練、漸進的筋弛緩、適度な運動などが不眠改善に役立ちます。

行動修正療法

同協会は、行動修正療法も推奨しています。カフェインの摂取を就寝前に控える、就寝直前のストレスフルな作業を避ける、一定の睡眠スケジュールを保つといった生活習慣の見直しにより、不眠を軽減できます。

認知療法

認知療法は、否定的な思考を肯定的なものに置き換えることで自己イメージや自己効力感を改善し、不眠を改善します。抑うつエピソードでの自己価値への否定的な考えを、自己肯定的な思考へと転換する技法を用いることで、睡眠の質が向上します。専門の認知療法士とのセッションは大きな助けとなります。

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