双極スペクトラム障害:タイプ別解説と治療法
双極スペクトラム障害は、脳機能の異常に起因する気分障害の総称です。DSM(診断統計マニュアル)に基づき、主に4つのタイプに分類されます。完治は難しいものの、適切な診断と治療により症状を管理できます。まずは兆候を認識し、専門家の助けを求めることが重要です。
双極Ⅰ型(Bipolar I)
双極Ⅰ型は、最低7日間続く明確な躁エピソード、または躁うつエピソードが認められる場合に診断されます。躁症状が重度で入院が必要になるケースも含まれます。うつエピソードは最低2週間続くことが多く、過度の楽観、集中困難、衝動性、妄想などが見られます。
双極Ⅱ型(Bipolar II)
双極Ⅱ型は、うつエピソードと軽度の躁(軽躁)エピソードが交互に現れますが、完全な躁エピソードは起こりません。長期間の不安・心配、頻繁な涙、自殺念慮、食事・睡眠パターンの著しい変化などが主な症状です。
双極性障害(特定不能型)
症状が双極Ⅰ型・Ⅱ型の基準を満たさない場合、「特定不能型双極性障害」と呼ばれます。症状の持続時間が短い、もしくは症状数が不足していることが原因です。例えば、躁と抑うつが急速に交代するが基準時間に達しないケースや、軽躁エピソードが稀で環状性気分障害と診断できないケースがあります。
循環性障害(Cyclothymic Disorder)
循環性障害は、双極Ⅱ型の軽度版と位置付けられ、軽躁と軽度うつが最低2年間交互に続きます。症状は双極Ⅰ型に似ていますが、重症度が低く、持続時間も短いのが特徴です。
リスク要因
双極性障害の明確な原因は不明ですが、遺伝的要因が大きく関与します。家族に患者がいる場合、発症リスクは4〜6倍に上昇します。また、脳内の神経伝達物質のバランスが崩れることもリスク要因とされています。
治療法
主な治療は気分安定薬、抗うつ薬、抗精神病薬などの薬物療法です。併せて認知行動療法や対話療法などの心理療法が行われ、症状の管理と生活指導が提供されます。
