テーマ的投影検査(TAT)の採点方法

Thematic Apperception Test(テーマ的投影検査、TAT)は、被験者が提示された絵カードの情景をどのように語るかを通じて、思考様式・態度・観察力・情動反応を評価する心理検査です。被験者はカードに描かれた人物や場面について、出来事の内容・原因・登場人物の感情や考え、結末を自由に語ります。

採点手順

  1. 被験者の個人・文化的背景を把握する。年齢・性別・学歴・職業・人種・母語など、回答に影響し得る情報を確認する。

  2. 文化・性別・階層などの要因を考慮し、回答が「正常」かどうかを判断する。たとえば、女性が男性の後ろに座る女性のカードを「侵害」や「危険」と読む場合と、男性が同カードを特に問題視しない場合の違いは、性別間の権力バランスを反映していると解釈できる。

  3. 解釈のアプローチを選択する。ノモテック(標準化)アプローチでは、年齢・性別・人種・教育レベル別の統計的基準と比較する。イディオグラフィック(個別)アプローチでは、被験者固有の世界観や人間関係観を抽出し、標準的なテーマやパターンと照らし合わせて評価する。

  4. 語られた物語の内容だけでなく、語り口調・感情トーン・非言語的反応(顔紅、どもり、落ち着きのなさ、視線回避、笑い、咳、姿勢)にも注意を向ける。

  5. 被験者の物語・感情・トーン・行動を詳細に分析し、潜在的な楽観・悲観、欲求・葛藤を把握する。

  6. 防衛機制マニュアルに基づき、各物語を1~7点のスケールで採点する。評価対象は「否認(Denial)」「投射(Projection)」「同一化(Identification)の3カテゴリーである。

  7. 否認の採点基準:1‑省略、2‑誤認、3‑逆転、4‑否定的表現、5‑現実否定、6‑過度の肯定/否定の最小化、7‑予期せぬ善意・楽観。例として、同年代の多くが認識する刺激を見落とす場合は1点、カードの通常の意味を逆転させて(従順な人物を権力者と描く)場合は3点。

  8. 投射の採点基準:1‑敵対的感情の投射、2‑不吉な人物・幽霊・動物・物の付加、3‑魔法的・状況的思考、4‑外部脅威からの保護欲求、5‑死・傷害・攻撃への不安、6‑追跡・閉じ込め・脱出テーマ、7‑奇異または極端に異常な物語。

  9. 同一化の採点基準:1‑技能の模倣、2‑特性の模倣、3‑動機・行動の調整、4‑所属による自尊感情、5‑欲求遅延(仕事)、6‑役割分化、7‑道徳主義。

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