就学前の子どもに見られる注意欠陥障害(ADD)のサインと症状

注意欠陥障害(ADD)は、米国精神医学会が定義する小児期に診断される障害です。主な特徴は注意散漫ですが、過活動や衝動性が併発することもあります。症状は7歳以前に現れますが、診断が遅れるケースも少なくありません。教育水準の向上に伴い、入学直後から診断が求められるケースが増えています。

注意散漫(Inattention)

  • 教室内の音や視覚情報にすぐ気が散り、細部に注意が向きません。そのため、課題で不注意なミスや忘れ物が多くなります。持続的な思考を要する作業を嫌がり、課題に取り組む意欲が低下することがあります。指示を聞き逃したり、宿題や家事を途中で放棄したりすることもあります。また、整理整頓が苦手で物を紛失しやすい傾向があります。

過活動・衝動性(Hyperactivity‑Impulsivity)

  • ADDの診断基準では、過活動・衝動性の症状は6項目未満であることが求められますが、存在する場合は以下のような行動が見られます。座っていられず、許可なく立ち上がったり、教室内を走り回ったり、家具に登ったりします。仲間と遊ぶ際に声が大きすぎたり、話しすぎて他者を苛立たせることがあります。衝動的に順番を待てず、他の子どもの発言を遮って答えてしまうこともあります。

日常生活への影響(Impairments)

  • 診断時には、家庭や学校・保育所など複数の環境で障害が顕在化しているかを確認します。一方の環境でのみ症状が見られる場合は、環境要因や一時的な退屈が原因と判断され、診断は下されません。

除外基準(The Rule Out Rule)

  • 米国精神医学会は、ADDの症状が広汎性発達障害、統合失調症、その他の精神疾患だけで説明できないことを診断条件としています。特に就学前の子どもでは、注意散漫が広汎性発達障害の一部である可能性があるため、他の診断を除外するための追加評価が必要です。

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