物質使用障害(SUD)に対する認知行動療法(CBT)の活用法
はじめに
認知行動療法(CBT)は、実証的に効果が確認された多様な精神保健治療法で、行動や感情の問題に対して有効です。薬物やアルコールの病的使用である物質使用障害(SUD)は再発率が高く、治療が難しいとされています。CBTは単独療法として、また他の治療と併用した再発防止法として広く用いられています。
CBTを用いたSUD治療の手順
- 機能分析の実施
クライアントの薬物使用に対する態度や、問題行動を引き起こす状況・思考・決定を評価します。例えば、特定の友人といるときや特定のストレス下で飲酒や薬物使用が増えることを認識させます。 - 回避・修正戦略の策定
クライアントの行動変容目標に基づき、思考や状況を回避・修正する具体的な戦略を共に考えます。コミュニケーションスキルの向上、自己主張の練習、ストレス対処の代替手段の導入などが含まれます。 - 新しいスキルの習得支援
ハイリスクな場面での問題解決や薬物・アルコールの断り方、非適応的思考の克服、使用につながりやすい状況の回避といったスキルを教えます。例えば、薬物の勧誘を断るのが苦手な場合は、まずそのような状況自体を避けることから始めます。 - ロールプレイによる練習
シミュレーションやロールプレイで新スキルを実践します。ストレスフルなシナリオを設定し、さまざまな反応と結果を演じることで、対処法を体得します。 - 支援サービス・コミュニティの紹介
地域のSUD支援サービスや自助グループのリストを提供し、社会的・教育的ネットワークへの参加を促します。
