水容器とごみが健康に与える影響

2005年の国連児童基金(UNICEF)の報告によると、世界中でマラリアの症例は3億から5億件あり、約100万人の子どもが死亡しています。マラリアは蚊に刺されて感染しますが、蚊は排水不良や下水・ごみ収集システムが不十分な環境で繁殖します。水が容器やごみの中で停滞すると、デング熱を媒介するハエブト蚊(Aedes)の繁殖に最適な環境となります。

蓋のない水容器

蓋のない水容器は蚊の繁殖場となります。清潔な水が不足している地域では、貯水用にタンクやドラム、瓶などが使用されますが、蓋がないとハエブト蚊が産卵します。デング熱ウイルスに感染した蚊が人を刺すと、デング熱が伝播します。

停滞した水

停滞した水は蚊の繁殖を助長します。道路の排水不良や衛生環境の欠如により、捨てられた容器やボトル、タイヤに長期間水が溜まります。雨季になるとこれらの容器に水がたまり、マラリアを媒介するハマダラカ(Anopheles)の繁殖地となります。感染した雌蚊に刺されることで、プラスモジウム属の寄生虫が体内に入り、マラリアが発症します。

ごみ

ごみ容器が蓋なしで放置されると、げっ歯類や昆虫、鳥、野良動物の餌場となります。雨が降るとごみ容器内に水が溜まり、マラリアやデング熱を媒介する蚊の繁殖が容易になります。熱帯気候と保健行政の不備により、ごみ収集が定期的に行われないことが問題を悪化させます。

マラリアとデング熱の症状

マラリアの主な症状は、発熱、寒気、頭痛、吐き気、倦怠感です。重症例では痙攣、昏睡、腎不全が起こり、場合によっては脳出血を伴うこともあります。デング熱は高熱、激しい頭痛、眼窩後痛、全身に赤い発疹が出現し、皮膚や歯茎、鼻血などの出血症状がみられます。

予防策

マラリアとデング熱は、衛生環境の悪化と水容器やごみの停滞水が原因で発生します。したがって、清潔な生活環境を整えることが予防の鍵です。世界保健機関(WHO)は、子どもや妊婦のマラリア予防に殺虫剤処理された寝具(ITN)の使用を推奨しています。また、デング熱を媒介する蚊の幼虫を抑制するために、ティメホスなどの幼虫駆除剤を水容器に添加できますが、最も簡単な対策は水容器やごみ箱に蓋をすることです。

緊急への備え - 関連記事