生分解性と堆肥化可能性の違いとは
生分解性と堆肥化可能性はしばしば同義語として扱われますが、実際には分解の対象や条件、速度に違いがあります。本稿では両者の違いを分かりやすく解説します。
自然素材と加工素材
「生分解性」は加工された材料が分解することを指し、一方「堆肥化可能」は草刈り後の草、落ち葉、野菜の皮など自然に存在する有機物を対象とします。堆肥化は植物がある場所ならどこでも自然に起こります。
分解に要する時間
生分解性材料は分解に数か月から数年かかることがありますが、堆肥化可能な材料は3〜4週間で分解します。分解速度は材料の有機含有量と環境条件に依存します。
プラスチック
特定のプラスチックは高温が必要な工業堆肥化施設でしか分解しません。一方、一般的な有機物は家庭の堆肥箱でも低温で分解します。
微生物
米国試験材料協会(ASTM)の定義によれば、材料が「生分解性」と認められるのは、細菌、カビ、藻類といった自然に存在する微生物の働きで分解される場合です。
プラスチックが堆肥化可能とされるには、紙と同等の速度でバイオマス、二酸化炭素、水に分解され、有害物質を出さず、植物の成長を阻害しないことが求められます。
製品例
近年、プラスチック業界はトウモロコシ、ジャガイモ、セルロース、大豆、糖類などの有機原料から作られた製品を開発しています。ニューヨーク拠点のBiodegradable Products Institute(BPI)は、堆肥化を通じた生分解性プラスチックの利用とリサイクルを推進し、認証基準を設けています。
埋立地での課題
埋立地に生分解性廃棄物を投棄すると、酸素や水分が不足しているため分解に必要な微生物が活動できません。その結果、メタンガスや有害物質(重金属や農薬など)が発生し環境リスクが高まります。
一方、適切に行われた堆肥化はメタンや有害物質を生じず、資源循環に寄与します。
