スポンジ鉄(DRI)の生産プロセス
世界の生産量
全世界で年間約4,950万トンのスポンジ鉄が生産されており、総鉄生産量の約3〜4%を占めます。主な生産国はインド、メキシコ、ベネズエラ、イランで、インドが最大で、118のプラントから年間約1,185万トンを供給しています。米国の生産量は年間約21万トンです。
生産プロセスの概要
スポンジ鉄は、物理的・熱的に安定した鉄鉱石を還元して製造します。還元剤としては、非コークス用石炭などの炭素系燃料や、改質天然ガス(主に水素と一酸化炭素)が用いられます。還元剤は、石炭ベースの回転キルンまたはガスベースのシャフト炉で使用され、同時にプロセスに必要な熱エネルギーも供給します。
石炭ベースのプロセス
インドの118プラントのうち115プラント(全体の約65%)が石炭ベースで、安定したスポンジ鉄ペレットを製造し、長期保存が可能です。プロセスは横向き回転キルンで行われ、温度は約800〜1,050℃に保たれます。排出物は磁力で精錬され、3mm以上と以下にサイズ分けされます。
ガスベースのプロセス
世界のスポンジ鉄生産の約95%はガスベースです。ガス還元では、生成されたスポンジ鉄はすぐに使用するか、熱間圧縮鉄(Hot Briquetted Iron、HBI)に加工して保存します。使用するガスは水素と一酸化炭素の混合で、垂直レトルト(竪型炉)で還元が行われます。ガスは上昇し、金属は重力で下降し、磁気分離は不要です。
