米国におけるオゾン濃度(ppb)と健康影響
オゾンは3つの酸素原子からなる三原子分子で、非常に反応性が高いです。上層大気では自然に存在し、太陽放射から地球上の生命を守ります。しかし、低層大気におけるオゾン濃度が上昇すると、喘息や既往呼吸器疾患を持つ人々に呼吸器系の問題を引き起こします。
危険なオゾン濃度
米国環境保護庁(EPA)は、オゾン濃度が100 ppbを超えると人の健康に危険としています。100 ppbに近づくと呼吸器や目が刺激されます。濃度が300 ppbになると「オゾン警報」を、350 ppbを超えると「オゾン緊急事態」を発表します。
オゾン濃度の推移
2010年7月号の『International Journal of Environmental Research and Public Health』に掲載された研究では、米国南東部19都市の1987年~2000年のデータを分析し、2040年から2050年にかけて年平均0.43 ppbの上昇が予測されると報告しています。この上昇は主に気候変動が原因で、死亡率が0.01%増加すると結論付けられました。
死亡率とオゾン濃度
イェール大学の研究者らは同じNARCCAPデータを用い、天候・季節性・大気中の粒子状物質などを統制した上で、2004年11月号のJAMAに結果を掲載しました。オゾン濃度が10 ppb上昇すると、心血管・呼吸器系の死亡率が0.64%増加することが示されました。
増加したオゾンへの曝露
2010年1月号の『Environmental Health』に掲載された研究では、1995年~2002年のマサチューセッツ州東部の人口を対象に、15万人以上の非事故死を分析しました。オゾンが10 ppb上昇すると、全自然死が約2%増加することが分かり、社会経済的地位や特定サブポピュレーションとの相関は見られませんでした。
