花粉数とは何か?
春になると、花粉数という指標をニュースでチェックする人が増えます。花粉は植物が繁殖のために放出する極細の粉末で、アレルギーを引き起こす原因です。花粉数が高いと、花粉症の人は日中に薬を携帯しなければなりません。
ウォルター・ジノッティと花粉数計測装置
1980年代初頭、バイオメディカルエンジニアで発明家のウォルター・ジノッティは、空気中の花粉量を測定する装置を開発しました。自身が花粉アレルギーに苦しんでいたことが動機で、ジノッティは「頭の中で小さな男たちがハンマーで叩くようだ」と表現しました。1987年には装置を改良し、わずか20分で「花粉数」を算出できるようにしました。この数値は地元ラジオで放送され、瞬く間に多くのリスナーに利用されました。
花粉数の分類
花粉数は空気1立方メートルあたりの花粉粒子数で表されます。
- 0〜30 粒/m³:低い
- 31〜60 粒/m³:中程度
- 61〜120 粒/m³:高い
- 121 粒/m³以上:非常に高い
近年は種別ごとの花粉数や空中のカビ(真菌)も測定できるようになっています。
花粉数の測定方法
主に「ローターロッド」方式が用いられます。空気を容器に取り込み、蓋を閉じた状態で回転棒を一定時間回転させます。棒はシリコングリースでコーティングされ、空気中の粒子が付着します。付着した粒子は染色され、顕微鏡で観察されます。顕微鏡視野内の粒子数を既定の式で換算し、1立方メートルあたりの粒子数を推定します。
花粉数の活用方法
花粉数は過去に測定された実測値であり、未来の濃度を予測するものではありません。アレルギー患者は花粉数を参考にしつつ、天気予報も確認する必要があります。花粉症にとって最も症状が出やすいのは、暖かく乾燥し風の強い日です。乾燥した空気では花粉が軽くなり、漂いやすくなります。一方、雨や湿度が高い日には花粉が落ちやすく、症状が緩和されることが多いです。
