ナイジェリア・ラゴスが直面する環境問題
世界で最も汚れた首都と称されるナイジェリアのラゴスは、急速に増加する人口に伴い、様々な環境問題に直面しています。移住率がインフラ整備の速度を上回り、固形廃棄物管理や飲料水の安全性、下水道、排水処理に課題があります。また、食料・土壌・大気・水の汚染も深刻です。
産業廃棄物
かつてラゴスの郊外に位置していた工業団地が、市街地拡大に伴い住宅地に隣接するようになりました。多くの工場が家庭ごみと一緒に有害な産業廃棄物を適切に処理せずに投棄し、土壌や地下水に流入させています。その結果、鉄や硝酸塩の濃度が危険なレベルに達し、食料や飲料水を汚染しています。
固形廃棄物と衛生環境の悪化
インフラが整っていない都市へ大量の人口が流入したため、ラゴスは衛生環境が劣悪で固形廃棄物の処理が追いついていません。約200か所あるスラムのうち半数以上が「深刻な劣化」状態とされ、廃棄物処理や排水、飲料水供給の改善資金が投入されていますが、人口増加のスピードがインフラ整備を上回り、多くの地域で十分な衛生サービスが受けられていません。
水質汚染
不適切に処理された廃棄物により、ラゴスの水は世界保健機関(WHO)が定める基準をはるかに超える細菌を含んでいます。地方部や貧困地域に比べてやや改善は見られるものの、硝酸塩、鉛、鉄、カビ、総大腸菌群の濃度はWHOの安全基準を超えており、飲料水としての安全性が脅かされています。
大気汚染
人口密度が高く、国内産業の約70%が集中するラゴスでは、1日あたり約100万台の自動車が走行し、全国の燃料消費の40%を占めています。その結果、1日あたり約3トンの鉛が大気中に放出されます。また、家庭や工場での不完全燃焼により、一酸化炭素や二酸化窒素などの有害ガスも大量に排出されています。
