菌根(ミコリザ)についての基礎知識

菌根の進化

科学者は、原始的な植物が菌類と根状体の共生によって栄養と水分を土壌から取り込むようになったと考えています。陸生の多年草は菌根なしでは生存が困難であり、雑草のように共生はあっても必須ではない種もあります。一方、水生植物や一年草、付着植物(エピフィット)はほとんど菌根を形成しません。

菌根の種類

菌根は大きく分けて「外生菌根」「エリコイド菌根」「胞子嚢根(VAM)」の三群に分類されます。構造は異なりますが、いずれも根皮層に侵入し、菌糸が数センチから数メートルにわたって土壌に伸び、吸収した水分・養分を植物に供給します。菌根菌は土壌中のリンや亜鉛を有機酸や酵素で溶出させ、養分のリサイクルを促進します。

植物における菌根の役割

菌根は植物群集の遷移(初期群集からクライマックス群集)を支配し、火災や土壌浸食で菌根が減少すると植物の定着が困難になります。健康な植物は多様な菌根菌に囲まれることが重要です。

菌根菌の特徴

菌根菌は種ごとに特性が異なり、 有機物中の養分を効率的に放出したり、抗生物質を産生して成長を調節したり、季節的に活動が活発になるものがあります。菌根菌の多様性が高いほど、生態系は回復力を保ちます。

菌根接種(インオクレーション)

接種は菌根菌を土壌や根に導入する手法で、果樹園や苗床、管理されたエコフィールドで実施されています。接種により植物の生産性と生存率が向上することが報告されています。

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