海水はどのようにして淡水に変わるのか?

海水は飲料に適さない理由

海水(塩水)は塩分濃度が高く、飲用に適しません。塩分は ppm(パーツ・パー・ミリオン)で測定され、淡水は数百 ppm、海水は約35,000 ppmです。高い塩分は体内の細胞に浸透圧を生じさせ、脱水や細胞の過張状態を引き起こします。

自然が行う水の浄化プロセス

自然界では水循環(ハイドロロジックサイクル)によって自然な淡水化が行われます。太陽の熱で湖や河川、海面の水が蒸発し、水蒸気となります。水蒸気は冷たい大気と混ざり、凝結して雨や露となり、再び淡水として地表に戻ります。

産業としての淡水化

世界各地に淡水化プラントが設置されており、米国のカリフォルニア州やフロリダ州、そして中東の乾燥地域で多く利用されています。主な技術は次の二つです。

逆浸透(RO)

高圧をかけて海水を半透膜に通し、塩分やミネラルを除去しながら水分子だけを通過させます。

蒸留

加熱により海水を蒸気に変え、蒸気を冷却して凝縮させることで低塩分の水を得ます。

いずれの方法でも、海水中の塩分濃度は 1〜500 ppm まで低減でき、米国の飲料水基準を満たします。

淡水化のコスト

淡水化は高コストな水供給手段です。2008 年のデータでは、海水から 1 エーカー・フィート(約1233 立方メートル)の淡水を生産する費用は 800〜1400 米ドルでした。一方、淡水化不要の水源は約200 米ドルです。カリフォルニア州は沿岸都市で多数のプラントを導入し、先進的な取り組みを進めています。

淡水化の利点と課題

人口増加や干ばつ、フロリダやカリフォルニアなどの水危機に対して、淡水化は重要な解決策となります。しかし、濃縮塩水(ブライン)や残渣の処理が環境への影響を懸念させます。また、初期投資が大きく、コストパフォーマンスや環境負荷の観点から議論が続いています。

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