油流出が環境に与える影響とは?
油流出は、オペレーターのミスや老朽化した設備、ハリケーンや竜巻などの自然災害、破壊行為など様々な原因で発生します。陸上でも海上でも、油が環境に与える影響は甚大で、不可逆的な被害を人間・大気・野生生物・大気圏に及ぼします。米国環境保護庁(EPA)によると、年間で約1,000万〜2,500万ガロンの石油が流出していると推計されています。
水域への汚染
海や湖、河川への油流出は、油が水と混ざり合い、除去が極めて困難になるため、環境への影響が最も大きくなります。オイルはクジラや魚類、海中生物を捕食する鳥類など、あらゆる海洋生物の肺や肝臓に取り込まれ、最終的に死に至ります。また、鳥の羽に油が付着すると飛行ができなくなり、自己清掃の過程で有毒な化学物質を体内に取り込んでしまいます。
陸上への汚染
陸上での油流出は、範囲が限定的であるため清掃は比較的容易ですが、影響は決して軽微ではありません。最も懸念されるのは、油が地下水や河川に流れ込み、飲料水や生態系を汚染することです。道路や駐車場に漏れた油は排水溝や下水道を通じて拡散し、土壌や地下水を汚染します。迅速に除去しなければ、汚染土壌の掘り起こしや土壌通気システムの導入といった高コストの対策が必要になります。
大気への汚染
油流出は揮発性有機化合物を放出し、大気を汚染します。少量の蒸気でも頭痛、吐き気、目の刺激、意識一時的喪失などの症状が現れます。長期間にわたって蒸気に曝露されると呼吸器障害や慢性疾患を引き起こし、健康に永続的なダメージを与える可能性があります。また、油蒸気は細菌などと化学反応を起こし、大気環境にも悪影響を及ぼします。
