土壌汚染が引き起こす主な疾患

土壌汚染は、持続性の有害化学物質、塩類、放射性物質、農薬、重金属などが土壌に蓄積し、人・動物・植物の健康に影響を与える状態です。主に農薬(例:除草剤アトラジン)や工業廃棄物(例:ヒ素)といった人為的活動が原因となります。汚染された土壌は組成が変化し、病原性環境を作り出すことで様々な疾病の蔓延を招きます。

がん

農薬、ベンゼン、クロム、除草剤などは発がん性が確認されており、様々ながんのリスクを高めます。ベンゼンは原油やガソリン、たばこの煙に含まれ、長期曝露は白血病や貧血、月経異常を引き起こし、致死的になることもあります。ベンゼンは赤血球・白血球・抗体の産生を抑制し、免疫力低下を招きます。

腎臓・肝臓疾患

鉛で汚染された土壌に接触すると腎機能障害が起こります。水銀やシクロジエン系農薬も腎臓への不可逆的な損傷リスクを増大させます。また、シクロジエンやPCBは肝臓にも毒性を示します。低所得層が埋立地や工場近くに住むケースでは、免疫低下、腎・肝障害、神経・呼吸器障害が重なりやすくなります。

脳・神経障害

遊び場や公園の土壌が鉛で汚染されていると、子どもの脳や神経・筋肉の発達に影響を及ぼすことが報告されています。

マラリア

降雨量の多い熱帯地域では、汚染された水や未処理の汚水が土壌と混ざりやすく、原虫と蚊の繁殖を助長します。その結果、マラリアの発生が頻繁になります。

コレラ・赤痢

土壌汚染は水質汚染と密接に関連しています。汚染土壌からの浸出が表層水や地下水に流れ込み、飲料水が汚染されることでコレラや赤痢といった水系感染症が流行します。

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