発泡スチロールカップの材料と環境への影響

ポリスチレンの商標名である「スチローフーム」は、1930年代から広く利用されている石油由来の発泡体です。使い捨て容器やカップとして便利ですが、原料や発泡剤に含まれる化学物質が健康や環境に与える影響が問題視されています。

スチレン

スチレンモノマーは石油から抽出される透明な油状液体です。神経毒性があり、脂肪組織や母乳に蓄積し、染色体異常や細胞増殖に影響を与えるとされています。長期にわたる曝露は学習障害、胎児障害、女性の不妊、肺がんのリスクを高めます。

ベンゼン

ベンゼンは石炭から抽出され、スチレンをポリスチレンへ変換する原料として使用されます。無色透明の液体で、抽出されたベンゼンの約75%がポリスチレン製造に利用されています。ベンゼンは発がん性が認められ、白血病やホジキン病の原因となります。呼吸や皮膚から体内に取り込まれますが、発泡スチロールカップ中の含有量は極めて少量です。

エチレン

エチレンは無色のガスで、冷媒や発泡剤として使用されます。毒性は低いものの、気体状態では可燃性があります。固体化した発泡スチロール中では燃えにくい性質を持ちます。

発泡剤:CFC と HCFC

1970年代まで硬質ポリスチレンの製造にはクロロフルオロカーボン(CFC)が使用されていましたが、地球温暖化への影響が指摘されると、ヒドロクロロフルオロカーボン(HCFC)に置き換えられました。HCFC は CFC に水素原子が付加されたものですが、オゾン層への影響は依然として懸念されています。

代替素材

石油由来の発泡スチロールに代わる素材として、トウモロコシ由来のバイオプラスチック、竹、再生紙などが注目されています。これらは再生可能で化学物質が少なく、堆肥化すれば自然に分解されます。

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