プラスチックがもたらす環境問題

プラスチックは軽くて加工しやすく、ほぼ無限に近い耐久性を持つため、日常生活や産業で幅広く利用されています。しかし、その便利さの裏には、製造から廃棄までの過程で環境に深刻な影響を与える問題が多数存在します。

製造時の問題

プラスチックは石油や天然ガスなどの化石燃料を原料とし、ポリマー樹脂に加工されます。そのため、石油資源への依存が高まり、将来的な枯渇リスクが増大します。また、製造工程では大量の大気汚染物質や水質汚染物質が排出され、環境負荷が大きくなります。

リサイクルの現状

理論的には多くのプラスチックがリサイクル可能ですが、実際にリサイクルに回される量はごくわずかです。最もリサイクル率が高いのは飲料用ペットボトル(PET)で、年間約15〜27%が回収されます。次いで、シャンプー容器や牛乳パックに使われる高密度ポリエチレン(HDPE)も約10%がリサイクルされていますが、全体としては依然として低い水準です。

埋立処分の問題

プラスチックの大部分は埋立地に送られますが、埋立地は限られた資源です。プラスチックはほとんど分解されないため、埋立地に永遠に残り続けます。さらに、プラスチック袋やペットボトルのリングが鳥類に絡まり、窒息や翼の損傷を引き起こすケースも報告されています。

焼却・熱分解(熱分解)

一部の業界ではプラスチックの焼却や熱分解(パイロリシス)を廃棄方法として提案しています。熱分解で得られる炭化水素は石油や化学工場で再利用できますが、これらの方法はリサイクルに比べてコストが高く、燃焼却時の大気汚染も問題となります。

海洋汚染

プラスチックは大量に海に流出し、波や潮流で細かい粒子(マイクロプラスチック)に分解されます。これらは海洋生物に摂取され、食物連鎖を通じて最終的に人間の食卓にまで届く恐れがあります。海面に浮かぶプラスチックの量は、遠目に見ると泡のように見えるほどです。

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