動物実験に反対すべき理由

科学的根拠の不足

医療研究では動物モデルが頻繁に用いられますが、実際に動物実験が医療の進歩に不可欠であることを示す証拠は限られています。2004年に『British Medical Journal』が実施したレビューでは、6つの研究を分析し、サンプルサイズが小さい、動物実験とヒト臨床試験が同時に行われるなど、方法論的な問題が多数指摘されました。さらに、動物実験で有害と判定された処置がそのまま臨床試験に移行した例もあり、動物実験の結果が必ずしも重要視されていないことが示されています。

信頼性の欠如

種間の生物学的差異により、動物モデルはヒトへの治療効果を正確に予測できません。例えば、HIVワクチンは非ヒト霊長類では感染しないため、サルでの実験は限られたウイルス(SIV)でしか行えません。サルで有望とされたワクチンがヒトでは効果を示さなかった事例や、ヒトで胎児奇形を引き起こすサリドマイドが動物ではまれにしか再現されないケースが報告されています。薬剤への反応は個体差が大きく、種が異なれば反応も異なるのは当然です。

残虐性

多くの動物実験は動物に激しい身体的・精神的苦痛を与えます。2007年だけで77,000匹以上の動物が鎮痛処置なしで痛みを伴う実験に使用されました(マウス、ラット、鳥は法的保護がなく、全体の90%を占めます)。代表的な例として、ドライズテストがあります。化学物質を直接眼に投与し、眼を開いたまま固定し、数日間観察した後に動物を解剖します。

代替手段

動物実験に代わる方法はすでにいくつか開発されています。高校や大学では、コンピュータシミュレーションやプラスチックモデルが解剖の代わりに使用されています。合成皮膚「Corrositex」や、細胞を用いたIC50試験は、従来のLC50試験(動物に化学物質を投与し半数致死濃度を測定)に取って代わります。また、FDAが承認したマイクロドージングは、極微量の薬剤をヒトに投与し薬剤動態を評価する手法で、ヒトへの影響を直接的に把握できます。

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