アルカリ溶解法の原理とプラスミドDNA抽出

アルカリ溶解法の目的

アルカリ溶解プロトコルは、プラスミドDNAを含む細菌ペレットに順次溶液を加えることで、細胞を破裂させる手法です。アルカリ性が高まることで細胞膜が破壊され、ゲノムDNAやタンパク質は変性・沈殿しますが、プラスミドDNAは比較的小さく、後の中和工程で再び二本鎖構造を取り戻し、比較的純粋な状態で抽出できます。

SDS と NaOH の役割

SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)は界面活性剤で、細胞膜に孔を開いて膜構造を不安定化します。一方、NaOH(水酸化ナトリウム)は強アルカリとして細胞壁を分解し、細胞全体を崩壊させて遺伝子材料を溶液中に放出させます。

プラスミドDNAが残る理由

NaOHはDNAの塩基間水素結合を切断し、ゲノムDNAとプラスミドDNAを一本鎖に変性させます。その後、酢酸カリウムでアルカリ性を中和すると、小さなプラスミドDNAは再び二本鎖に戻り、溶液中に残ります。対照的に、長大なゲノムDNAは全長で再結合できず、変性したまま沈殿し、タンパク質も沈降します。遠心分離により上清に残ったプラスミドDNAが目的の抽出物となります。

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