DNAゲル電気泳動法の比較と選び方

ゲル電気泳動は、DNA、RNA、タンパク質を電流で分離する標準的な手法です。分子の電荷を利用し、ゲル中でサイズに応じて移動速度が変わります。

アガロースゲル

アガロースゲルはDNA可視化で最も一般的です。DNAサイズに合わせて濃度を変えます。大きな断片(数 kb)には0.7%程度の低濃度が、数百 bp 以下の小さな断片には2%程度の高濃度が適しています。エチジウムブロモイドで染色し、UV光で蛍光を観察します。

ポリアクリルアミドゲル

ポリアクリルアミドゲルは10 bp から約1 kb の範囲のDNAを高分解能で分離できます。調製がやや手間ですが、少量のDNAでも高い分離能を発揮します。エチジウムブロモイドで染色しますが、ポリアクリルアミドは蛍光を減衰させるため、微量のDNAの可視化は難しいことがあります。

パルスフィールド電気泳動(PFGE)

PFGE は数十 kb 以上の大きなDNA分子を分離するために用いられ、遺伝子型解析などに適しています。電場の方向を周期的に変えることで、同様の移動速度になる大きな断片でもバンドを分離しやすくします。

キャピラリー電気泳動

キャピラリー電気泳動は高速かつ高感度でDNAを分離でき、微量サンプルでも解析可能です。蛍光標識やUV光で検出します。

変性電気泳動

DNA の二次構造が分離を妨げる場合、尿素やホルムアミドを加えて融点を下げ、構造を変性させます。アガロースとポリアクリルアミドの両方で使用できます。

選択時の考慮点

使用するゲル電気泳動法は、分離したいDNA断片のサイズと、分離後の用途(クローン作製、シーケンシング、遺伝子型解析など)に応じて決定します。

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